主要地方道東広島向原線・向原側


 県道広島三次線が広島市と安芸高田市の市境を越えたあと、右手を流れていた三篠川に架かる橋を渡った先に、県道東広島向原線の終点がある。交差点を右折して、県道東広島向原線に入ってすぐのところには、交通規制の予告標識があり、通行不能区間があることが書かれている。



 2kmほど進んだところに交差点があり、直進していく県道志和口向原線に対して、県道東広島向原線は左斜めの方向へと分岐するような形となっている。これは平成5年に県道東広島向原線が主要地方道に昇格する前は、この交差点から北側も一般県道志和口向原線で、交差点から南側が一般県道久芳向原線となり、分岐していた名残である。



 左右両側に広がる水田の中をまっすぐと続く県道を走っていくと、左側の歩道の路肩に「東広島方面車両通行不能」と書かれた予告標識が建っている。



 平成11年3月に竣工した鷹ノ巣山橋という名前の橋を渡った先のカーブの途中で、片側1車線の完成断面から急に、アスファルト舗装の幅が絞られている。そして、「ここから先車両通行不能」と書かれた標識が建てられている。しかし、その先へも道は続いており、1.5車線幅ほどの舗装された坂道を登っていくと、右手下から旧道が合流してくる。



 旧道と合流した先は、道路の右側下にテールアルメの擁壁を築いて盛土を行っているものの、工事半ばの状態でぷつんと途切れてしまっており、その先は未改良区間となっている。



 未改良区間へ入ると、県道沿いに人家は全く見られず、倒木が散見されるやや荒れた感じのする林の中に道が続いている。



 大きく左へと曲がるヘアピンカーブを通り過ぎた先、今度は大きく右へと曲がるヘアピンカーブが続けてある。ところどころ、路面の中央部にコケが生えた箇所もある。



 奥へと進んでいくと、水源かん養保安林の看板が建つ、植林された杉林の中へと入る。途中、道路左手の杉林の中に鳥居と建物ががぽつんとある。


 鳥居から少し進むと、右側の路肩に13kmのキロポストが建っているところに、「火の宮さん・登り口」と書かれた標柱が建っており、そこから斜面に続く山道がある。




 登山口から30分ほど山の斜面に続く急な坂道を歩くと、唐谷山の八合目に大きな岩の岩陰に鎮座した祠にたどり着く。「つばくろ岩の火の宮さん」と呼ばれており、江戸時代に神のお告げにより、この地へ移されたものだそうだ。
 祠の前にある岩に登ってみたところ、生い茂った木々の間から見えるのは、山ばかりである。



 火の宮さんの登山口を通り過ぎた先、道路左側の山の斜面の木が切り払われており、左へ砂利道が分かれている。雑草の中に、何か施設の残骸が垣間見える。道は緩やかに右へとカーブしていき、沢の反対側へと移る。




 土取り場の跡と思われる土がむき出しの法面のところで左へ大きくカーブした先からは、山の等高線に合わせるように道がつけられている。12kmのキロポストの先には、ガードレールが20mほどあり、道路右手が広くなっているカーブの手前で舗装が途切れる。かたわらには県道のキロポストがあり、ここが県道として車両通行可能な道路の終点であるように感じられる。
 さらに奥へ向けては、峠を越えて東広島市福富町まで砂利道が続いている。


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